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航空写真測量とは?仕組みや種類・活用分野をわかりやすく解説

航空写真測量とは?仕組みや作業の流れ、航空機とドローンによる測量の違いをわかりやすく解説。都市計画・災害調査・i-Constructionでの活用分野まで、航空写真測量の全体像を紹介します。
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航空写真測量とは、航空機やドローンから撮影した写真をもとに測量を行う技術です。地形や構造物の位置や高さを、三次元で把握できます。

本記事では、航空写真測量の仕組みから、航空機とドローンによる測量の違い、主な活用分野を解説します。これから航空写真測量に触れる方や、業務での活用を検討する方は、ぜひ参考にしてください。

そもそも航空写真測量とは?知っておきたい基礎知識を紹介

航空写真測量とは、上空から撮影した写真をもとに地形や構造物の位置・形状を測定する技術です。地上で1点ずつ計測する従来の測量とは異なり、広範囲を一度に計測できることが航空写真測量の強みです。撮影に使うプラットフォームは、有人の航空機と、無人航空機であるドローン(UAV)の2種類があります。

航空写真測量の基本原理

航空写真測量の原理は「立体視」にあります。同じ地点を異なる位置から撮影した複数の写真を組み合わせると、人間の左右の目が奥行きを認識するのと同じ仕組みで、対象の三次元的な位置が算出できます。

具体的には、対象範囲を80%以上重ねながら連続撮影し、写真上の共通する特徴点をコンピュータで抽出します。次に、カメラの位置や姿勢を推定し、地上の既知点(標定点)を基準として全体の座標を確定させる流れです。この工程は「空中三角測量」と呼ばれるもので、航空写真測量の中核をなす技術です。

航空写真測量の歴史

航空写真測量の歴史は、20世紀初頭にさかのぼります。第一次世界大戦期に軍事偵察目的で発展し、戦後に民間測量分野へ応用が広がりました。日本では戦後の国土復興期に大規模導入が進み、現在の1/25000地形図の作成にも活用されています。

近年はデジタルカメラの高解像度化とコンピュータ処理能力の向上により、精度と効率が大きく向上しました。さらに2010年代以降はドローンの実用化により、小規模範囲でも低コストで航空写真測量を実施しやすくなりました。

航空写真測量の仕組みと作業の流れ

航空写真測量は、いくつかの工程を経て最終的な成果物へと変換されます。撮影から納品までの流れは、大きく4つの段階に分けて整理できます。それぞれの工程がどのように連携するかを理解すると、航空写真測量の全体像を捉えやすくなります。

①撮影計画と空中撮影

最初の工程は、撮影計画の立案と実際の撮影です。対象範囲、必要な精度、成果物の用途をふまえて、飛行高度・カメラ設定・撮影ルートを設計します。撮影時は、隣接する写真同士のオーバーラップ80%以上、サイドラップ60%以上を確保することが標準的です。

有人航空機の場合は広域を一度に撮影でき、ドローンの場合は低高度で高解像度の撮影が可能です。

②標定点の設置と観測

地上には「標定点(GCP:Ground Control Point)」と呼ばれる基準点を設置します。標定点は、写真上のどの位置が地上のどの座標に対応するかを結びつける役割を果たします。標定点の座標はGNSS測量やトータルステーションで正確に測定し、後の解析処理で使用します。

③空中三角測量と三次元復元

撮影された写真と標定点の座標データをもとに、空中三角測量を行います。ここで、カメラの位置・姿勢と地表点の三次元座標が同時に算出されます。この計算結果を用いて、地表の三次元点群データや数値地形モデルを生成する流れです。

④成果物の作成

最終工程では、目的に応じた成果物を作成します。代表的な成果物は、真上から見た画像として補正されたオルソ画像、地表の起伏を数値で表現した数値地形モデル、そして地図情報レベル別に整理された数値地形図です。

オルソ画像の詳細は、こちらの記事でも詳しく解説しています。

オルソ画像とは?仕組みや活用事例・作成の流れをわかりやすく解説

航空機による写真測量とドローン写真測量の違い

航空写真測量は、撮影プラットフォームによって「有人航空機を用いる方法」と「ドローンを用いる方法」に分かれます。両者は同じ原理に基づきますが、対応できる範囲や特性が大きく異なります。用途に合わせて使い分けることが重要です。

対応できる撮影範囲

有人航空機は、1回の飛行で数十〜数百km²の広範囲を撮影できます。全国規模の地形図作成、大規模な都市計画、県単位のインフラ整備などに向いています。

一方、ドローンは1回の飛行で数ha〜数km²程度の狭〜中規模範囲に対応可能です。小規模な工事現場や、特定のエリアに絞った詳細計測に適しています。

精度と解像度

ドローンは低高度で撮影するため、地上画素寸法(GSD)が小さく、cm単位の高解像度データが取得できます。土工現場の出来形管理など、細かい精度が求められる用途が特に適しています。

有人航空機は撮影高度が高いため、GSDはドローンよりも粗くなります。ただし、広域を統一された条件で撮影できるため、全体としての均質性は高いです。

精度基準の詳細は、こちらの記事でも詳しく解説しています。

ドローン測量の精度はどれくらい?基準値と誤差を抑える4つのポイントも紹介

かかるコストと運用性

有人航空機による撮影は、機材と運航体制の関係でコストが高く、天候や空域制限の影響も受けやすい特性があります。一方、ドローンは初期投資と運用コストが低く、天候の合間を縫った柔軟な運用が可能です。

ドローン測量の費用感については、以下の記事も参考にしてください。

ドローン測量の費用はどれくらい?

おすすめの使い分け方法

一般的には、対象範囲が広く精度要件が中程度なら有人航空機、対象範囲が狭く高精度が必要ならドローンが適します。両者を組み合わせるハイブリッド運用も、近年は採用されるケースが増えています。

航空写真測量の主な活用分野

航空写真測量の活用される分野は幅広く、社会インフラを支える多くの分野で活用されています。ここでは代表的な4つの分野を紹介します。

都市計画図・3D都市モデルの作成

自治体の都市計画や国土整備で使われる地形図・都市計画図の多くは、航空写真測量によって作成されています。近年は国土交通省のPLATEAU(3D都市モデル整備プロジェクト)など、三次元での都市可視化にも活用が広がっています。

災害状況図の作成

地震・豪雨・土砂崩れなどの災害発生時には、被災範囲の把握と復旧計画の策定が急務となります。航空写真測量は、被災地域を短時間で広範囲に記録できるため、災害状況図の作成に活用されています。過去の撮影データとの比較により、地形変化の定量的な把握も可能です。

遺跡・遺構図の作成

考古学の分野でも航空写真測量は活用されています。地表からは全体像が把握しづらい古墳や城郭跡、遺跡群を上空から俯瞰することで、遺構の配置や規模を正確に記録できます。文化財保護と学術研究の両面で活用されています。

i-Constructionと3次元点群データ

建設・土木分野では、i-Constructionの推進により3次元点群データを用いたICT施工が標準化されつつあります。航空写真測量で取得した点群データは、起工測量・出来形管理・部分払い出来高計測など、施工プロセス全体で活用されます。

高精度な航空写真測量なら「有限会社オオヤマグラフ」へ!

航空写真測量は、都市計画や災害対応、建設分野など幅広い用途で利用されている測量技術です。適切な手法選定と精度管理が、精度の高い成果物につながります。

有限会社オオヤマグラフは、航空機による広域測量からドローンによる高精度測量まで、一貫して対応できる測量会社です。長年の実績と最新の解析技術で、お客様のご要望に合わせた航空写真測量をご提供します。

航空写真測量についてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。